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第3章 熱々、バレンタインデー！

　ただ苦しかった。
　熱い肉棒が宵の中を圧迫し、無理矢理押し広げられる感覚に、戻りかけていた呼吸が再び荒くなる。
　晃の体温が自分の体温と重なり、体中がのぼせ上がりそうだ。
　すべるタイルに必死に手をついてその感覚に耐えていると、不意に宵の背中に温かい何かが触れた。
　晃の唇なのだと、すぐに思い当たる。
　柔らかく吸われ、同時に胸元の突起も指で摘まれる。
　ぐりぐりといじられれば、晃を受け入れているそこも、連鎖して熱い収縮を繰り返すようになった。

「苦しい？」

　耳朶に唇をつけて、晃が問いかけてくる。
　宵は横目でかろうじて晃を捉えながら、小さく頷いて肯定した。
　ろくにほぐさず受け入れている今の状況も苦しいけれど、壁に手をついて立たされている状況も同じくらいに大変なのだ。
　すでに両膝はがくがくと震え始めていた。くず折れそうになる体勢を保ち続けるには下腹に力を入れていなければならず、そうする度に晃の肉棒を締め付けてしまう。
　そして、体の中で容量を増していく晃のそれは、さらに宵の体に負担をかける。