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Memory of Night 番外編
第3章 熱々、バレンタインデー!

 晃は宵の耳から唇を離し、宵の唇に口づけた。
 ぷっくりとしたそこを柔らかく吸い、角度を変えながら濡れた舌で何度も愛撫する。
 強引ではないけれど濃厚なキス。
 そうしながら晃は左手で胸元をいじり始めた。
 右手は変わらず、宵のものを愛撫している。
 何ヶ所も同時に触れてくるくせに、どれも緩い刺激ばかりだった。
 浴室で何度もイカされてから、体の疼きがおさまらない。
 火種は常に体の奥の部分にあるようで、少し煽られるだけでもたまらなくなるのだ。
 性急にことを運ばれるのも辛いけれど、ゆったりとした刺激で焦らされるのもしんどかった。
 絡め取られた舌を必死にかわし、宵は晃の両肩を押してどうにか唇を離した。
 呂律の回らない口で、必死に訴えかける。

「……ずるい。俺ばっかいつもおまえに翻弄されてて……イカされまくってて」

 いくら晃の言いなりになる約束をしたとはいえ、あまりに不公平だと思う。
 息を乱したまま涙の滲んだ瞳で睨みつけてくる宵に、晃はあっさり体を離してこんな提案をした。

「――なら、宵が今度は上、やる?」
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