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Memory of Night 番外編
第3章 熱々、バレンタインデー!
――確かに、晃の言葉に嘘はなかった。
体勢的に『上』と言えば上だし。
だけれど、これはなんだか違うと思う。
「ほら、ゆっくり腰を落として。体に力入れずに、支えててやるから」
「や……あっ」
晃に両腕を引かれ、宵は甲高い悲鳴をあげた。
繋がった部分がひりひりと疼く。
足を伸ばして壁に背中を預けた格好で座っている晃の上に、向かい合わせで腰をおろしていた。
後ろには晃のものをくわえ込んでいるが、膝立ちの体勢なのでまだ浅くしか挿入できていない。
一般的にいう騎乗位だ。
晃は口元にいたずらっぽい笑みを浮かべ、必死になる宵を楽しげに見つめた。
「どう? 上をやってみた感想は」
晃の低いテノールの声が、すぐ耳元で響く。
宵は肩をせわしなく喘がせながら、ふるふると首を振った。
どう? なんてわざわざ尋ねなくても、顔を見ればわかるだろうに、わざわざ口に出して聞いてくる辺り晃は悪趣味だと思う。
「俺に翻弄されるのが嫌なんだろう? だったら宵が俺を気持ちよくさせてくれればいい。ご奉仕、してくれる?」