この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!
ようやく特定する。足音を忍ばせ、教室のドアに近づいた。
大山が周囲に気を配らせた限りでは、人の気配はなかった。宵は大山に気づいてはいないようだったし、おそらくあの教室から逃げてもいないだろう。
――まだ、教室の中にいるはずだ。
ドアの影に身を屈め、廊下側の窓から教室内を覗いた。
そこにはやはり、メイドがいる。
窓際に立ち、大山に背を向ける格好で立っていた。
肩より長い茶髪。頭の上には白いひらひらがついたカチューシャをしている。
黒と白で彩られたメイド服にはフリルが多くあしらえてあった。腰の辺りで結ばれたエプロンには、リボンもついている。
スカートは短く、黒いニーハイソックスを履いているため、白い太ももが露わになっていた。
(絶対領域……っ)
大山はその足に一瞬見とれそうになるも、あれがクラスメイトの男であると思い出し、慌ててぶんぶんと首を振った。
そうして手にしていた手錠を一度開いて使い方を確認し、勢いよくドアを開けた。
「宵! 温泉旅行は俺が貰う! 観念しておとなしく捕まれ!」