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Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!
そして、何より大山に疑問を抱かせたのは、フリルのついたメイド服越しにでもわかる胸の膨らみだ。自然と視線がそこへ行く。
彼女の胸と瞬時に比較してしまい、Cはあるだろうと推測した。
(いや、てか宵に胸があるわけないだろっ)
まさか、本当に別人?
大山はメイドの全身を、舐めるように見つめる。
メイドはもう片方の手を伸ばし、今度は大山の胸元辺りに触れてきた。
「わ、ちょ……」
ついつい逃げ腰になり身を引くが、後ろにはドアがある。逃げられるはずがない。背がドアに当たり、耳障りな音が響いた。
メイドの白い手は、徐々に下へと下り大山の股間に伸びる。
「宵……っ」
上擦る声でそう呼びかけても、メイドは反応しなかった。
鮮やかに彩られた目元が、思案するように細められる。だがそれはほんの一瞬のことで、すぐにまたあの微笑に戻った。
手錠を持つ手は握られた状態のまま。
メイドの格好をした美少女は大山の耳元に唇を寄せ、初めて口を開いた。
「――悪い、あとで昼飯奢るから」
「…………え?」
声はやはり宵のもの。
聞き慣れたその声に、我に返る。