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Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!

「離せよ!」
「やーだ。捕まえにきたんだから」

 言われてみれば確かに、と思う。
 晃の首には鬼ごっこ用の名札があるし、胸にはバッチもついていた。

「だったら……」

 早く手錠で手首を拘束すればいい。
 そう思ったが、晃はなぜかそうしない。
 宵の両手首を壁に抑えつけたまま、晃は宵の膝と膝の間に自分の足を割り込ませてきた。

「おい……っ」

 足を閉じられなくされて、宵は焦る。
 晃は宵の手首を頭の上で一まとめにし、空いた左手で露出したままの太ももを触ってきた。

「色仕掛けで鬼を惑わせてきたんだろう? 同じようにして俺のことも誘ってみろよ?」

 耳元で囁くように言われ、宵は目を見開いた。
 晃に色仕掛けなんてしたって、無意味なことはわかっている。それどころか、体勢的にこのまま襲われかねない。
 そんなことをさせてどうしたいのか、晃の意図が掴めず、宵は内心首をかしげた。
 晃の手は太ももから、ゆっくりと上に上がっていく。

「ど、どこ触って……っ」
「これ、スカートじゃないんだな」

 一見するとスカートのような作りだが、本当はキュロットだ。
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