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Memory of Night 番外編
第1章 こたつでお仕置き
もうすぐ冬休み。その課題だ。
二人のクラスでは、時間割の都合上早々と冬休み中の課題を配ってしまっている教科がいくつかあった。
嫌なことは先に済ませてしまった方が楽だろうと考えた二人は冬休みの課題を少しでも減らすべく、先に配られた課題達をもって晃の家で勉強会を開くことにしたのだ。
本当はいつものように晃の部屋で行う予定だったけれど、昨日の夜唯一の暖房器具であるヒーターが壊れてしまい仕方なく別の部屋にしたのだった。
(他にもヒーターやエアコンのある部屋はあるけど……)
晃の好み的には、冬はコタツにみかんというスタイルが一番しっくりくる気がして、迷った末宵を再びこの和室に案内したのだった。
晃は宵の頭が乗った座布団の上に膝をつき、耳元で呼びかけた。
「宵。こんなところで寝たら風邪引くよ」
同時に肩を軽く揺すってみるけれど、起きる気配はない。
自然とため息が洩れる。
肌を刺すような寒さは相変わらず続いている。だがそれにしたって暖房器具にコタツを選んだのは間違いだったかもしれない。
晃は、微妙に後悔しながらも宵の寝顔を覗き込んだ。