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Memory of Night 番外編
第1章 こたつでお仕置き

 先日切ってしまった漆黒の髪は艶やかで、触れればさぞ指通りがいいだろうと思う。
 こたつにずっと潜りっぱなしなせいか、白い頬にはうっすら朱(しゅ)が差していた。
 相変わらずの作り物のように整った顔は、見とれずにいられない。
 すぐにでも宵の頭を抱き寄せ薄く開いたままの口に舌をねじ込みたかったけれど、晃はなんとか理性でその衝動を抑えこんだ。
 真面目な話、最近本当に『ヤッて』ばっかな気がするのだ。

(今日は一応、勉強会の予定だし)

 肝心の相方は寝ているけれど。
 晃はコタツの上に開きっ放しで置かれている問題集に視線をやった。
 冬休みの課題は五教科の問題集が主だ。コタツの上のそれは数学。
 覗き込むと、まだほとんど手がつけられていなかった。最初のページの三問目で止まっている。

「宵。本当に君は勉強する気あるの?」

 言いながら振り向こうとして、晃の動きが止まる。
 視界の端にある物を捉えたからだ。
 開いて置かれた問題集の左下、何かメモ用紙のような物が挟まっているのに気付いた。キャラクターが描かれた、薄いピンクがベースの手のひらサイズの紙。
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