この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!
携帯の青い光に照らされた晃の顔は、なんだか面白がっているかのようににやついている。
その表情が気になり、宵は尋ねた。
「メール誰から?」
「ん? 見ていいよ」
そう言って携帯画面を見せられる。
「…………は?」
開いていたのはメールの画面。
しかも、送信者の名前は宵のよく見知った人物だった。
――大河志穂。
「なんで晃が志穂さんのメアド持ってんだよ?」
呆然と尋ね、晃の携帯を奪い取る。
スクロールして本文を読んだ。
「晃くん、ありがとう。宵のメイド姿、すごくかわ……いい!?」
ハートやらキラキラやら、可愛いらしい絵文字に彩られた文面。その内容に驚愕し、弾かれたように送信ボックスを覗いた。
一番上の送信メールはやはり志穂宛。そのメールには、何かが添付されていた。
もう嫌な予感しかしない。
宵は意を決し、志穂宛ての送信メールを開いた。
「じゃ俺先戻ってるね」
そそくさと晃が歩き出すのと、その画像が宵の視界に入るのはほぼ同時だった。
晃が志穂に送っていた画像。それは案の定というかなんというか、おそらく先ほど撮ったのであろう、宵のメイド姿の写メだ。
「晃、てめぇぇぇぇ! ぶち殺す!」
その瞬間。宵の怒号が校庭中に響き渡ったのは、言うまでもない。