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Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!

 携帯の青い光に照らされた晃の顔は、なんだか面白がっているかのようににやついている。
 その表情が気になり、宵は尋ねた。

「メール誰から?」
「ん? 見ていいよ」

 そう言って携帯画面を見せられる。

「…………は?」

 開いていたのはメールの画面。
 しかも、送信者の名前は宵のよく見知った人物だった。
 ――大河志穂。

「なんで晃が志穂さんのメアド持ってんだよ?」

 呆然と尋ね、晃の携帯を奪い取る。

 スクロールして本文を読んだ。

「晃くん、ありがとう。宵のメイド姿、すごくかわ……いい!?」

 ハートやらキラキラやら、可愛いらしい絵文字に彩られた文面。その内容に驚愕し、弾かれたように送信ボックスを覗いた。
 一番上の送信メールはやはり志穂宛。そのメールには、何かが添付されていた。
 もう嫌な予感しかしない。
 宵は意を決し、志穂宛ての送信メールを開いた。

「じゃ俺先戻ってるね」

 そそくさと晃が歩き出すのと、その画像が宵の視界に入るのはほぼ同時だった。
 晃が志穂に送っていた画像。それは案の定というかなんというか、おそらく先ほど撮ったのであろう、宵のメイド姿の写メだ。

「晃、てめぇぇぇぇ! ぶち殺す!」

 その瞬間。宵の怒号が校庭中に響き渡ったのは、言うまでもない。
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