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レジ調教~淫靡なお姉さんに責められて~
第1章 レジ調教~淫靡なお姉さんに責められて~

 笑った表情にさらにドキドキ。

「あ、ありがとうございます……」
「あたしの名前は、小野里翡翠(おのざとひすい)。覚えておいて」
「は、はい」

 翡翠……綺麗な名前。
 初めて知った名前。ずっとただの意地悪なお客さんだったのに、名前を言い合っただけで、急に近くなったような気がするから不思議だ。
 お姉さんは立ち上がり、業務用の冷蔵庫を開ける。中からビニール袋を取り出した。さっき買ったもの?

「ナマモノもあったから、冷蔵庫をお借りしちゃった」

 ナマモノ。その単語をお姉さん……翡翠さんが口にすると、そういう意味じゃなくてもエロく聞こえてしまう。

「じゃあね、またレジで」
「あ……はい」

 本当は、あんまりレジで会いたくないけど。
 休憩室を出ようとして、ふいに翡翠さんは足を止めた。

「ねえ、オマケのサービスあたしにもしてくれるの?」
「え、あ、えっ」

 マヌケなくらい動揺してしまう。それって、翡翠さんとエッチなことできるってこと?
 だけど何かを言う前に、その姿は休憩室の外へと消えていた。

「翡翠さん……」

 教わった名前を口にしてみる。
 また彼女がレジに来るのを、少しだけ楽しみにしている自分がいたーー。


おわり
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