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あいの向こう側
第5章 ひとつぶのセンチメンタル
わたしは起き上がり、
ポケットの骨を確認するようにまさぐりながら外へ出た。

父が倒れていたという裏山へ向かう。



裏山は小さな山だ。

その山の奥に大きな山が2、3連なる。



父が倒れていたという木の隣に立つ。


はぁはぁと息を切らす。



わたしは土に手を着いた。


―――あの週末。
岡山に父と出掛けた夜だ。

父と離れて歩いていたら、高校生に声を掛けられた。


父は気付かず、
わたしは高校生のグループに脅されるようにして着いていった。
男女半々くらいだったから、どこか警戒心も低かったのだと思う。


繁華街の路地裏に呼ばれ、男がわたしのスカートに手をかけた。

抗ったが恐怖が強く、

また女は笑いながら写真を撮影していた。


わたしは怖くて声が出ず、囲まれた。



足を撫でられ、
スカートを捲り上げられたとき…………

父がわたしの名を叫びながら高校生を殴った。


高校生は飛ばされ、
怒りながら父に向かって殴りかかった。

父は高校生の腹に拳を突き、
わたしに『走れ!
右に出たら店があるから、そこのおばさんに言って警察を呼んでもらえ』と声を荒げた。


それを聞いた高校生グループは、
「ヤバくない?」「警察はまずいよ」焦りだし逃げていった…………………





わたしは、
土を指で掻く。

何も埋まってないことは分かっているのに。


あのあと、
父は『ごめん、
父さんが悪かった』
と何回もわたしに謝った。
わたしは翌週から登校した。


そのあとも、
父は気まずそうにしては『ごめん』と呟いていた。
そのたびに「もー、いいって!」と吐き捨てるように返すだけのわたし。


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