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エブリデイ
第2章 五度目の訪問
 その現実を受け止めるまでに、私はどれ程の時を費やしたものか。

 それは、未だ知れない。何故なら全てを受け止めているなんて、今現在を以て言い切れるものではないのだから……。

 それでも、もう塞ぎ込んだりはしてない。今の私は人生の目標を定めると、其処に向かった歩みを始めている。

 自分のできることではなく、やりたいと思える仕事にも出会えた。それは、幸運なこと。まだ学びの最中ではあるけど、今は毎日がとても充実して思えた。

 実家の程近くで、家族の助けを借りながらではあるけれど。この部屋で一人暮らしを始めたのも、以前の私では考えられないくらい前向きである証拠だった。

 私が彼と知り合えたのも、そんな頃。


 私は、階段を一段上がったに過ぎなかったから。また別の一段を踏み出す時は、当然の様に次々に足を踏み出して行ける訳ではない。

 だから新たな状況を迎える度に、私は「難しいな」と頭を悩ませるのだ。

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