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第17章 冬休み

　真奈美がさらに言う。

「私だって、悠に嫌われたくないし、風香さんに変なことを言ったり、悠を困らせたりは絶対にしないから！　三人でどこか遊びに行くだけだし！」

「でもな……俺が真奈美も誘ったってことになると、明らかに風香に誤解されそうだろ。『俺が真奈美を好き』みたいに。そんなの、困るぞ」

「私は困らないけど……。あ、そうだ！」

　何か思いついた様子の真奈美に対し、悠の表情がさらに曇る。

　真奈美のことなので「どうせロクでもないアイデアを思いついたのだろう」という予想から。

　真奈美が嬉しそうに言った。

「風香さんの例の彼氏さんも一緒なら、いいでしょ」

　言うまでもなく、俊樹の事だろうと悠にも分かった。

　夏休みに駅前にて俊樹と風香に会ったとき以来、悠は気になりつつも、俊樹と風香の関係については全く聞けていない。

　聞くのが怖かったからだ。