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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
「永一は…?」



「誠一さん、お帰りなさい。永一はもう寝ています。お医者様も明日は学校に行っていいだろうって。」



「そうか……美緒も看病お疲れ様。」



そう言って頭に手をのせて労ってくれる誠一さんは
良き旦那で良きパパだけど――



「せ、誠一さん、ご飯食べますか?」



「あぁ……軽くいただこうかな。」



頭にのせてきた手が頬にうつされると
どうしてもカラダを離してしまう。
別に誠一さんのこと嫌いではない。



ただ、誠二さんの温もりをまだ忘れたくなくて――



誠一さんとは一つのベッドで寝るけど
子供ができてから一度も触れてくることはない。
……それが救いだった。
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