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どうか、私を愛してください。
第2章 お願い、縛って……
「誠二さんと…体外受精ではダメなんですか?」



誠一さんの気持ちはわかるけど体外受精ではどうなのだろうか?



「今会社を潰しにかかろうとしている奴らが社内にいるんだ。だから頻繁に君も俺も、もちろん誠二も病院に行く姿を見せられない。俺もやっと病院にいったんだ。」



「そんな……」



会社のため、家のため……結婚した時にわかっていたことだけど嫁として飲み込まないといけないなんて……



「誠一さん…私嫌だよ。こんなの嫌だ……」



「美緒、俺のことが好きなら子供を…何でもするから子供を産んでほしい。」



「私は誠一さんとの子供がほしいけど誠二さんとは――」



「誠二と俺は双子なんだ。だから俺の子供でもあるから、俺のためにも、ずっと何代も続いてきたこの家や会社のためにも、お願いだ!!お願いだ、美緒……」



誠一さんがこんなにも私に頭を下げるなんて……誠一さんが検査とかを受けて色々と考えて悩んでいたなんて知らなかった。



私は子供がたとえできなくてもって軽い考えだったのかもしれない。
もう5年のもの月日が過ぎてしまって……もっと真剣に子供のことを考えていればよかった。



私を抱きしめる体や耳元で聞こえる声が震えている。



頭がいい誠一さんのことだから――もう私が受け入れるしか方法はないってことなの?
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