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どうか、私を愛してください。
第31章 包まれた愛
「眠ると怖くなっちゃって……起きていても色々考えちゃうから、結局一緒なんだけどね。でも、昨日はあなたの手の温もりが、遥人の温もりに似ていて心地よかった」


「私もだ。あまりに気持ちがよくて、起きれなかった」


「口開けて寝ていたからねw」


「え!」


「そんなに驚くこと?誰だって口開けたり、半目で寝てたりするわよ」


「そうか…そうだよな」


「そうよw」


“ガラッ……”



「兄さん、円花……ごめん」


「誠二!美緒!よかった、帰って来てくれて!」


美緒さんの表情を見れば分かる。
誠二は生きる選択をしたんだってこと。


「誠二、これから2人でこの家を変えていこう。俺は、お前に今までの償いとしてサポートを、お前は俺に、償いとして生きてほしい」


「うん……兄さん、ありがとう」


2人は初めて兄弟の抱擁を交わした。
兄弟であり、親友でもあり、ライバルでもある。
色んな思いを抱えながらも、2人の思いは1つ。
最愛の女性に幸せになってほしい。


「誠二……」


「円花、今まで本当にありがとう。俺、円花がいなかったら、日本に来なかった。そして、死ぬ間際に後悔していたと思う。美緒に会いたかったって、だから……」


“パンッ……”


私は思いっきり誠二の頬をひっぱたいた。
いきなり叩いたからさすがの誠二も驚いてキョトンとしている。


「痛いでしょ?生きているから、痛いの!生きているから、苦しいの!生きているから悲しくて、そして、嬉しいんだよ……」


「うん、俺、生きるから……生きるから、円花の悔しい思いや悲しい思いも全部受け止めて、生きるよ」


「ありがとう、誠二……うわぁぁぁん!」


涙って悲しい時にでるものだと思ってた。
だけど、悲しい時は意外と気持ちが追い付いてなくて
涙は思ったほどでない。
だからこそ、嬉しい時は、気持ちが溢れるのが止まらなくて
涙が止まらない。こんなに大声を出して泣いたのはいつぶりだろう。






あれから一年。
私はアメリカの家は売って、日本で看護師として働いている。
遥人との思い出の家を手放した時
大きな虹を見た。きっといいことがこれからあるよって。
遥人に応援されている気分になった。


「円花さん」



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