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秘めた想い同士
第9章 夏休み
「仕方ないわね」

先輩は由紀が、私の着ている物と由紀の着ている物を全て交換することをかたくなに拒む事に対して残念というよりは何か余裕すら見えた。

由紀は“もうイヤだ。帰りたい”という顔ではなく、私の姿をちらちら見ている。すごく気になるみたいだ。

3人はジュースを飲みながら不自然に話をしている。

「ねぇ。みお。また化粧してあげようか」

「えっ」

「こっちおいで」

「え~。今日は…」

「もう。化粧するわよ」
と言って、私の隣りに座った。
うっすらとファンデーションやチーク、リップなどをつけた。

それを隣りで見ている由紀。

実は少しではあるが、由紀に変化が見られた。
時々、私の姿や化粧されてゆく私の顔を見て“うっとり”しているのです。

みんなに聞こえるぐらいの“生つば”を飲込んでいる。

それを察知したのか…
先輩は由紀に
「由紀ちゃんも化粧してあげようか?」

「え?別にいいです」

「ちょっとだけだから…。ねっ」

「…」

先輩は今度は由紀の隣りに座り、由紀に私と同じように化粧を始めた。

由紀は目を閉じ、先輩に化粧されてゆく。

そして、化粧が終わり由紀は鏡で自分の顔を見た。

「どう?由紀ちゃん。かわいくなったね」

「は・・い」

由紀はうれしそうだ。

「二人とも鏡の前で並んでごらん」

二人は戸惑うことなく鏡の前に並んだ。

「いいじゃない」
「みお。由紀ちゃん見てどう思う?」

「かわいいです」

「由紀ちゃん。みおを見てどう?」

「うん。かわいい」

「じゃあ、かわいい者同士でキスしてごらん」

「…」

「…」

しかし、目を閉じてキスをしてきたのは由紀の方だった。

「きゃー。かわいい。かわいい。二人ともかわいいよぉ」

由紀はキスをやめようとしなかった。

鼻息が荒くなっている。

実は先輩はわかっていたのだ。
普通は好きな男の子が目の前で違う女に女の子にされたら、とっとと帰ってしまうだろうと。
でも由紀は帰らなかった。
何かきっかけがあれば絶対にすぐ落ちると思っていたのだ。

「由紀ちゃん。まだ、みおの服と交換するのイヤ?」

「代えます」
小さな声で由紀はつぶやく。

「え?聞こえない」

「みお君の服を着たいです」

「“くん”はおかしいでしょ」

「みおちゃんの服と由紀の服を交換したいです」
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