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第5章 初めてのKiss

折角だから紅茶とチョコレートいただこうかな……。

「あっ、美味しい！」

「そうか、よかった。今日のはチャイだよ。ミルクティーにすると美味しい」

「なんだかホッとする……」

「それはなによりだ」

ニコッとしながら答えてくれる。

「チョコもいただいていいですか？」

「もちろん。ただ、お酒が入っているから……」

マスターさんが言い終わる前に、私はチョコを食べていた。

あっ、これウイスキーボンボンだ……。初めて食べたけど、結構美味しい……。

「美味しいです！」

「よかった……」

マスターさんは何故かホッとしたように言った。

それから少しマスターさんと喋っていた私は、少し違和感を覚えた。

体がホカホカする……それに立つとフラフラしそう……

「大丈夫かい？」

マスターさんが異変を察知したのか、心配そうな顔でそう聞いてきた。

「大丈夫だと思います……あっ、お手洗い貸してください」

そう言って立つと……

「わっ！」

「大丈夫か！？」

足元がおぼつかない……。フラフラする……

「しっかり！大丈夫かい！？」

そんな声を最後に、私の意識はなくなった。