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第7章 　外科医の正義　ー 天才女医 ー

恵巳の話しを聞き、美人天才外科医に感心する春香
「ホントに凄い先生なのね」
「ええ、確かに外科医としては最高です...」
「しては？」
「なんと言うか、こういう大学病院のような組織の一員としては、どうかなと...」
...
恵巳は、話しずらそうに語る
その天才外科医は、三度の飯よりオペが好きな外科医
オペに関しては、一切の妥協を許さず、医師としての責任感も強く、尊敬すべき人物である
しかし、教授の下働きや付き合いをすべて拒否し、教授達の怒りを買う
また、他者とは決してつるまぬ一匹狼ぶりと、歯に衣着せぬ発言で、同僚の医師や看護師達からも、嫌われているらしい。

天才外科医の、病院内での不遇を聞き、春香は悲しい気持ちになる
「その先生、可哀そうね」
「それがそうでもなくて」
「はっ？」
「17時になったらすぐに帰るし、オペのない日は平気で遅刻、無類の酒好きで...」
恵巳の口から、天才外科医の実態が語られる
健康オタクで、人に気を使わないが、健康食品に気を使う
最近は、オーガニックにハマっているらしい
美意識が高く、高級エステに通い、派手な服装で出勤
白衣の下は、常にミニスカートにハイヒール、大きく胸の開いた服で谷間を強調
アフター5は、クラブ通いに、競馬、競輪、パチンコに麻雀
金銭感覚が欠如しており、多額の借金があるとの噂。

春香は、自分とは違い過ぎる、天才外科医の実態を知り、唖然とするのだった。