この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
仮面というもの
第2章 美しい妻と可愛い彼女と……
「では、……奥さんのことは『白井さん』と呼び、白井先生のことは『一文先生』と呼びます。」
「そう……。ところで、あなたはどちら様ですか?」
「『小山遥』です。一文先生のお付きの看護師をしています。
私のことは、『小山』と呼んでも『遥』と呼んでもどちらでも構いません。」
「では、『小山さん』とお呼び致しますわ。」
俺は、(月の前で名前で呼ぶ宣言はダメだろう……。)と思った。
また、このやり取りをとても恐ろしく感じた。
そして、早くこの二人を遠ざけなければならない気がした。
「あ、遥!
月と少し話がしたい。質問は後にしてくれないか?とりあえず、昼御飯を食べに行っておいで。」
「え?もっと《遥さん》とお話がしたいわ。
お昼休憩もまだ始まったばかりですもの、もう少しここに居たら良いじゃない。」
……。俺は、生きた心地がしなかった。
月が遥を引き留めるなんて思いもしなかった。
さらに、『小山さん』と呼ぶと言っておきながら『遥さん』と呼んでいるし。
「あ、いや、私はお邪魔でしょうし、夫婦でお喋りを楽しんで下さいな。
では、失礼致します。」
よし!遥はやっぱり気が利く!
さっきの呼び方のところでも気を利かせてくれてもよかったんだけどな。
「そう……。ところで、あなたはどちら様ですか?」
「『小山遥』です。一文先生のお付きの看護師をしています。
私のことは、『小山』と呼んでも『遥』と呼んでもどちらでも構いません。」
「では、『小山さん』とお呼び致しますわ。」
俺は、(月の前で名前で呼ぶ宣言はダメだろう……。)と思った。
また、このやり取りをとても恐ろしく感じた。
そして、早くこの二人を遠ざけなければならない気がした。
「あ、遥!
月と少し話がしたい。質問は後にしてくれないか?とりあえず、昼御飯を食べに行っておいで。」
「え?もっと《遥さん》とお話がしたいわ。
お昼休憩もまだ始まったばかりですもの、もう少しここに居たら良いじゃない。」
……。俺は、生きた心地がしなかった。
月が遥を引き留めるなんて思いもしなかった。
さらに、『小山さん』と呼ぶと言っておきながら『遥さん』と呼んでいるし。
「あ、いや、私はお邪魔でしょうし、夫婦でお喋りを楽しんで下さいな。
では、失礼致します。」
よし!遥はやっぱり気が利く!
さっきの呼び方のところでも気を利かせてくれてもよかったんだけどな。