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仮面というもの
第2章 美しい妻と可愛い彼女と……
こうして、月はずっと敬語を止めないし、俺に興味があるのかも分からない。

それから仮眠をとり、仕事へ行った。

仕事も終わり、何時もなら美穂とか彼女と遊ぶのだが、今日は真っ直ぐ帰ることにした。

「……ただいまー。」

「おかえりなさいませ。
今日は、お早いお帰りですね。」

「あぁ、早く終わったからな……」

「……無理に帰って来なくても良いんですよ?」

ドキッ、
「い、いや、別に無理なんかじゃなくて、
たまには月と子作りしたいなー、なんて……」

「ふふっ、そんなに動揺していたら《何もかも》バレてしまいますよ。」
「……子作りはダメですけど、避妊をして下さるのなら、久しぶりに致しましょうか。」

「何故、夫婦なのに避妊をしなくてはならないんだ?」

「《夫婦》、ねぇ……
まぁ、同じ職業だから解って下さるでしょう?
今は研修医として色々と忙しいのよ。
飽くまで、《仕事の都合》でよ。」

「そうか、わかった。」

月は、付き合っている頃は避妊をしなくても何も言わなかったが、丁度2カ月前、そう月が大学を卒業して研修医として働く頃に避妊をしようと言いだした。
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