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第27章 柚木と真美

それを雄二が大きな包容力で真美を包んでいたことも確かだ。

一方、柚木はゆりの仲介で雄二とのよりを戻して今幸せの絶頂にある。

「これは困ったわ…」

どちらもゆりが絡んでいる。

三人が思案に苦しんでいるところにチャイムが鳴った。

「はぁい…」

ゆりが玄関で

「どちら様？」

「真美です。」

「柚木です。」

なんと話題の二人が揃ってゆりの家に押しかけてきた。

「わ！！真美に柚木！！」

雄二が慌てて隠れようとするが一平に取り押さえられた。

「逃げないで！！」

良にも言われる始末。

「とにかく入って…」

ゆりは二人を家の中にあげて

「二人…揃ってきたの？」

と真美と柚木に聞いた。

「いえ…団地の前で鉢合わせしたのです。
嫌だったけど雄二がここに来ているのは分っていたので…」

「それは私も同じです！」

「あらら…」

ゆりと一平、良の立会いの元で雄二を挟んで真美と柚木が睨みあっている。

「まぁまぁ…」

ゆりは何とかこの場を収めようと必死になっている。

柚木が口火を切った。