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淳、光と闇
第9章 淳、屈辱の夜
寸前のところで淳とバーテンは
省吾の屋敷の敷地に逃げ込んだ。
「あら…??」
庭を掃いていた由美が二人を見つけて
「あら?淳ちゃん、
どうしたのです?」
「あ!!由美さん!!
助けて!!追われているの…
お願い…助けて!!」
ただならぬ雰囲気を察した由美は
二人を敷地内に招き入れて門を閉めた。
「開けろ!!」
マスターが門の外で怒鳴っている。
由美はインターホンでなにやら話をしている。
由美はマスターに
「私の知り合いに…
何か御用ですか?」
とマスターたちを睨みつけた。
「あの二人に用がある…
二人をよこせ…ばばぁ…」
ばばぁ…
この言葉にむっと来た由美は
「二人はお渡しできませんよ。
ここは省吾様のお屋敷…
無礼は…許しませんよ?」
キッとマスターたちを睨む。
そこへ屈強の男二人が由美の下へ
駆けつけた。
「由美さん、どうなさいました?」
「この者達が…
お屋敷に乱入しようとしています。」
「なんですと?
この者達が…?」
二人はマスターたちを睨んで門を開けた。
「お前達…
ここを省吾様のお屋敷と知って
乱入しようとするか?」
「貴様…二人をよこせ!!」
「二人…?」
「二人とは…
一人は省吾様の大切なご友人です。
もう一人はそのお知り合いの方です。」
「そうですか…
それではますます渡すわけにはいかない。」
男二人はそう言ってマスター達を
取り押さえて由美に
「この者達…いかがなされます?」
「そうね…
不法侵入で…警察にでも…」
「由美さん!!
そいつらは…ヘロインを持って使っています!!」
淳が叫んだ。
「では尚更…
警察へ連れて行きなさい。」
由美は静かに二人に告げた。
「かしこまりました…」
マスターと部下達は二人に引きずられて
警察へと連れて行かれた。