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淳、光と闇
第10章 淳の初恋
「なんで、結花がイラつくのよ?」
「だって、好き合ってる二人が
何もしないのは変じゃない?
お子様でもあるまいし…」
「そ、それはそうだけど…」
「あんた、まさか?
抱かれた事ないとは
言わせないわよ?」
「ば、馬鹿ぁ!!」
「違うなら
雄二君が好きなら
抱かれなさい…
いつまでも
もやもやしてると…
良い事ないわよ?」
「う、うん…」
「ちゃんと雄二君に
ゴムを着けさせるのよ?」
「結花の…馬鹿ぁ!!」
真っ赤になって淳は怒った。
「全く…」
ぶつぶつ言いながら
淳はデートの支度を始めた。
着替えをしながら
「確かに抱かれた事は…
彼氏に抱かれた事はない。
他はあるけど…」
待ち合わせ場所に
二人は同時に着いた。
「あ!!」
「あ、淳ちゃん…」
二人は会話が止まってしまい黙って
手だけを繋いで町を歩く。
「お腹すいたね…」
「うん…」
「何か食べようか?」
「私、あれが良い!!」
淳が指差した先には
クレープ屋の屋台があった。
「クレープで良いの?」
「うん…」
「じゃぁ、買ってくるから
待ってて!」
雄二は走り出してクレープを
二つ買ってきてベンチで
仲良く並んで食べた。
「美味しいね。」
「初めて食べたけど
なかなか…」
雄二も感心した様に
クレープを食べている。