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淳、光と闇
第13章 小さな卒業式
「私はもちろん
協力したいのですが…
ビジネスである以上は
利益を追求しなければいけません。
情と言うものだけでは
会社は成り立ちませんし
淳一人の為に会社の
お金を使うわけにはいきません。」
「そうか…
うんうん、それぞれが
うまくいかない悩みを
持って、それには
お金が絡んでいるが
個人的にはみな
淳が講師を続けるのには
賛成のようだね?」
「はい…」
「では、淳はどうかね?
講師を続けたいかね?」
「旦那様…淳は…淳は…
あの子達と離れるのは…
辛いのです…
出来れば…許されるなら…
淳は講師を続けたいのです…」
半泣きになって淳は省吾に訴えた。
「そうか…
分かった…」
省吾はその場に座って
目を瞑って考え込んだ。
「ちょっと!!省吾様!!」
ゆりが乱入して省吾に噛みついた。
「な、何です?ゆりちゃん、
いきなり…失礼ですよ?」
さゆりが怒るが省吾は
「いいから…で、何だね?」
「省吾様は大金持ちでしょう?
淳の経費くらい出せないの?
それとも…けちなの?」
「ゆりちゃん!!」
さゆりはゆりを怒りつけたが省吾は
「ははは…
わしがけちに見えるか?」
「見えるわよ!!
あんなに子供達が悲しんで…
淳だって辛い思いしてるのに…
どうして助けてあげないの?」
「ゆりちゃんとか言ったな?
もしわしが経費を出したらそれで…
すべてが解決すると思うか?」
「そ、それは…」
「大切なのはそこなんじゃよ…
院長だって竜馬だって
その気になれば淳の
経費くらいはすぐに出せるさ…
しかし、経費を出してそれで全てが
解決するとは限らない。
だから、こうして雁首揃えて
思案しているのじゃよ。」
「うっ…」
「ゆりちゃん、下がりなさい!!」
「はい…」
省吾は淳に
「淳ちゃんよ…
そんなに子供達が好きか?」
「はい…旦那様…
淳は…子供達が好きで…
今は…別れとうございません。」
「そうか…
では、施設の講師をボランティアで
続けるというのはどうじゃ?」
「それは構いませんが…
時間が…」
「時間は…待つものではない。
与えられるものでもない…
作るものじゃよ。」
省吾はそう言って立ち上がった。
協力したいのですが…
ビジネスである以上は
利益を追求しなければいけません。
情と言うものだけでは
会社は成り立ちませんし
淳一人の為に会社の
お金を使うわけにはいきません。」
「そうか…
うんうん、それぞれが
うまくいかない悩みを
持って、それには
お金が絡んでいるが
個人的にはみな
淳が講師を続けるのには
賛成のようだね?」
「はい…」
「では、淳はどうかね?
講師を続けたいかね?」
「旦那様…淳は…淳は…
あの子達と離れるのは…
辛いのです…
出来れば…許されるなら…
淳は講師を続けたいのです…」
半泣きになって淳は省吾に訴えた。
「そうか…
分かった…」
省吾はその場に座って
目を瞑って考え込んだ。
「ちょっと!!省吾様!!」
ゆりが乱入して省吾に噛みついた。
「な、何です?ゆりちゃん、
いきなり…失礼ですよ?」
さゆりが怒るが省吾は
「いいから…で、何だね?」
「省吾様は大金持ちでしょう?
淳の経費くらい出せないの?
それとも…けちなの?」
「ゆりちゃん!!」
さゆりはゆりを怒りつけたが省吾は
「ははは…
わしがけちに見えるか?」
「見えるわよ!!
あんなに子供達が悲しんで…
淳だって辛い思いしてるのに…
どうして助けてあげないの?」
「ゆりちゃんとか言ったな?
もしわしが経費を出したらそれで…
すべてが解決すると思うか?」
「そ、それは…」
「大切なのはそこなんじゃよ…
院長だって竜馬だって
その気になれば淳の
経費くらいはすぐに出せるさ…
しかし、経費を出してそれで全てが
解決するとは限らない。
だから、こうして雁首揃えて
思案しているのじゃよ。」
「うっ…」
「ゆりちゃん、下がりなさい!!」
「はい…」
省吾は淳に
「淳ちゃんよ…
そんなに子供達が好きか?」
「はい…旦那様…
淳は…子供達が好きで…
今は…別れとうございません。」
「そうか…
では、施設の講師をボランティアで
続けるというのはどうじゃ?」
「それは構いませんが…
時間が…」
「時間は…待つものではない。
与えられるものでもない…
作るものじゃよ。」
省吾はそう言って立ち上がった。