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淳、光と闇
第13章 小さな卒業式
「皆さん、淳がボランティアで
講師を続けると本人が言うなら…
協力してやってくださいませんかのぅ?」

「それは…構いませんが…」

竜馬が言う。

「ありがとう…
では帰るとするかの…」

「はい、旦那様…」

由美に付き添われて省吾は帰路についた。


「旦那様…意地悪ですわ…」

「ははは…由美君…
それを言わんでくれ…」

「全く…旦那様は淳ちゃんに
甘すぎですよ??」

じろりと省吾を睨んだ由美。

「そう言うな…」


次の週、施設長が

青い顔して淳の元へ飛んできた。

「淳ちゃん、淳ちゃんはいる?」

「は、はい…ここに…」

詰所でカルテを書いていた

淳が驚いて立ち上がって

施設長を見た。

「施設長…一体どうしたのですか?」

「どうしたもこうしたもないわよ…
施設が、施設が…」

「ですからどうしたのです?」

さゆりも結花もゆりも施設長と

淳の周りに集まってきた。

「あのね…淳ちゃん…
落ち着いて…よく聞くのよ?」

「私…落ち着いていますが…」

「いい事?よくお聞きなさい?」

「ですから…何です?」

「施設が…施設が…
公営から私営に変わったの…」

「はぁ…??」

「それでね…今度の経営者は…
省吾様なの…」

「は、はいぃぃぃ…!!!!」

流石にこれには淳も

さゆりも結花もゆりも驚いた。
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