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淳、光と闇
第17章 咲とおしゃれと美紀
次の日…
咲は看護師長室のさゆりのデスクへ向かった。
淳と結花が付き添いで着いて行く。
「おはようございます…」
「咲ちゃん…おはよう…」
さゆりは咲を睨みつけながら挨拶する。
他の看護師長は一斉に咲と淳たちを見た。
「こ、怖いよぅ…」
淳は結花にしがみついている。
淳にとってさゆり一人でも
怖いことがあるのに
ここにはさゆりみたいな
看護師長が20数人…
それぞれが鋭い目で二人を睨む。
「だ、大丈夫よ…」
二人の足はガタガタと震えていた。
さゆりは三人を目の前に立たせて
「皆、ちょっと来て…」
と他の看護師長を呼んだ。
「え?えーーー??」
震えがる三人…
集まってきた看護師長たちは
「さゆりさん…この子達?
貴方の課の問題児ちゃん達って?」
「も、問題児??」
「そうよ…可愛いでしょう?」
笑いながらさゆりは言う。
「笑うところか?そこ?」
「あら…可愛いわねぇ?
震えてるよ?」
外科の看護師長、夢子が淳の
顔を撫でて
「可愛い顔してるわね?」
とにやりと笑う。
「私は…こっちかな?」
眼科看護師長のみゆが咲の顔を覗き込んだ。
「私はこの子ね?」
婦人科看護師長の良子が結花の顔を見て
舌なめずりをしている。
「や…め…て…
怖い…」
三人は震えが止まらない。
まだ3年目の看護師からすれば
ここのベテランの看護師を束ねる
看護師長室は閻魔の集う場所だった。
「皆…あのね…
この子達の中に…
規則を破ってね…
ブルーの下着を着けた子がいるの…」
「ば、ばらすなぁ!!」
「あら…それは…
さゆりさんのしつけが悪いからよ?」
夢子がさゆりに笑いながら言う。