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淳、光と闇
第17章 咲とおしゃれと美紀
「そうね…
私が甘いから…」
さらりと言ってのけるさゆり。
「婦長さんって甘いのぉ??」
三人にとってさゆりが怒れば
これ以上怖いものは…ない…
「で、さゆりさん、どうするの?」
検査室長の瞳が聞いた。
「わかんない…」
「お、おい…」
さゆりはわざとぶりっ子して見せた。
「貴方達…あまり…
看護師達を苛めてはいけませんよ?」
そこへ現れたのが看護師長を束ねる
総婦長だった。
玲子を見つけた看護師長たちは
一斉に立ち上がって
「総婦長、おはようございます!!」
と一礼した。
「そ、総婦長!!??」
淳達にとっては神のような存在。
玲子はにこにこと笑いながら
「この子達ね?
美紀が言っていた問題児ちゃん…」
「へ??美紀さん??」
三人は総婦長が何故美紀を
知っているかが分らなかった。
玲子は真っ直ぐに咲の前に立って
「貴方ね?
私が作った規則を破った子猫ちゃんって?」
顔は優しいが目が怒っている。
「は、はい…」
「どうして規則を破ったの?」
「あの…」
咲は体中の毛が逆立って震えていた。