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淳、光と闇
第27章 みくと淳 復活へ自分との戦い
「みくさん、貴方、
生きたいんでしょう?
元気になりたいのでしょう?
飲みなさい、飲むのよ。
生きる為に、ご両親の為に…
さぁ、飲みなさい!!」
結花は嫌がるみくを押さえつけて
「飲んで!」
と口の中に薬を流し込んだ。
そんな結花をさゆりは
「そこまでしなくても…」
と見ているが結花は
「生きる為に、
自分の将来を自分で勝ち取る為に、
治療を受けるの。
誰のためでもないの。
自分の未来を、時間を、
将来をあなたが自分で勝ち取るの!
さぁ、飲みなさい!」
それを聞いたみくは薬を飲んだ。
「結花!!
そこまでしなくても良いじゃない!
なんで、なんで、
そこまでするの!!」
ゆりが結花を叱咤する。
しかし、結花の目は
看護の鬼神と化しみくの生への
執着を引っ張りだしている。
「やりすぎ!!」
美紀も怒るが結花は
「黙っていなさい!!」
と先輩の美紀を叱った。
「結花ちゃん、休憩よ。」
さゆりに言われて結花は詰所に戻った。
詰所に戻ると結花はまっすぐ簡易ベッドに
倒れこんで顔を覆って号泣した。
「みく!みく!!」
泣き叫ぶ結花。
「私は鬼だ。
心のない…鬼だ!!」
泣き叫ぶ結花を看護師達は涙を流して
「結花…辛いよね…」
そう言って泣いている。