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淳、光と闇
第33章 乙女心と健
五人は美紀に付いていった。
行き先は
救急救命外来。
「あれよ。
私が健先生に
引かれた理由。」
指差した先には健が救急で
患者を診ていた。
五人は健を見て
「あれ?いつもと違う?」
健が真剣な表情で患者を診ている。
「じゃじゃ馬!!
5秒遅れてる…
何してる??」
「すいません!
器具の出が悪い!!」
「言い訳無用!!
出が悪いなら
自分で取りに行け!!」
「はい!!」
傍らでは与太郎が
「先生!!早くしてくんねえか?
患者が参っちまうわ…」
「分ってる!!
カンフル!!」
「はい!!」
「よし…それだ!
それで良い!!
与太郎!!
鎮静剤0.05追加!!」
「もうやってる!!」
「効き目なしか。
じゃじゃ馬!!
電気だ!!」
「はい!
先生!横!!」
「よし…いくぞ…
ワン、ツゥ、スリー!!
よし回復!!
もう大丈夫だ!
咲、簡易検査は?」
「正常値に戻りました。」
「よし、これで完了!
今回は美紀の手を借りずに済んだ。
皆、お疲れ…」
「先生、やったね!!」
「おうよ!」
二人はがっちり握手した。
その顔は満面の笑みを浮かべ
普段では絶対に見せない笑顔。
「嘘!これがあの
健先生?」
「分りましたか?
あの先生に私は引かれたの。」
「納得…」