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淳、光と闇
第38章 ゆりの願い、母の祈り
「ゆり…必ず助ける…」

健の懸命な手術が進む。

「絶対に…死なせは…しない…」

淳は猛スピードで健に器具を

手渡していった。

美紀は限界を超える量の指示を出している。

「まだまだ…駄目ね?」

さゆりが手を貸した。

「婦長…」

「もっと努力しなさい…」

さゆりが笑う。


「戻った!!」

ゆりの心電図が平坦から波を打ってきた。

「やった…やった…」

「ゆり…助けたわよ…」

淳はその場にゆっくりと倒れた。

「淳!!」


救われた…

ゆりと子供…

母と小さな命…

省吾は祈っていた。

「神よ、わしの命で
良いのなら…
いくらでもくれてやる。
だから…だから…
娘を、孫を助けてくれ。
わしは神の罰を喜んで受ける。」

省吾の祈りは通じた。

手術室から出てきた

健、淳、咲、与太郎、美紀

そして応援してくれた仲間…
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