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淳、光と闇
第39章 勝枝壮絶!淳ナースキャップへの誓い
「どうも、皆さん。」
省吾は改めて詰め所スタッフに
頭を下げた。
「あ、旦那様…」
「お父さん!!
出来るの?」
「ははは…
こう見えても伊達に
この辺の有力者を
やっていないわい。」
「では?」
「はいですじゃ。
犯人が残した唯一の証拠。
わしが警察からその証拠を
引き出しますじゃよ。」
「旦那様…」
「淳ちゃん、
淳ちゃんの気持ちは
この省吾…しかと受け止めた。
少し時間をくれないかのぅ?」
「はい。」
「ありがたい。
では、由美君…
警察に圧力を掛けて
証拠のデータを譲り受けなさい。」
「かしこまりました。」
由美は早速屋敷へ引き返して行った。
「お父さん、大丈夫なの?
そんな事して…」
「結花、ゆり、心配せんでえぇ。
警察のトップはわしの言いなりじゃよ。
警察と言う物は権力に弱いからのぅ。」
「よし、決まりだな。
後は勝を退院させないで
ここに足止めさせるだけ…」
健が腕を組んでいる。
「それは…
私のお仕事ですよ。」
玲子が微笑みながら近寄ってきた。
「総婦長さん…
お疲れ様です。」
全員が頭を下げる。
「総婦長さん、
久しぶりじゃのぅ。」
「省吾様、御無沙汰しております。
淳と結花、ゆりが
お世話になっているとか。
御迷惑では?」
「いやいや…
良い子ばかりじゃ。
迷惑と思っておらんよ。」
「それなら良いのですが。」
「それより総婦長さん、
勝を足止め出来ますかな?」
「はい、それは
私の権限で御座います。」
「そうですか。
ではお願いしますぞ?」
「あの…省吾様…」
「何じゃな?」
「ちょっと、お話が…」
「… 分った…」
玲子と省吾は看護師課長室の
一番奥、玲子の部屋で会談した。
一切の立ち入りを禁止され
二人だけの会談となった。