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淳、光と闇
第7章 小さな命 武への愛
「まさえさん、お勘定です…」
食べ終わると淳は
会計をしようとするが
「良いんだよ…
今回は
叔母ちゃんのおごりさ…」
「そ、そんな…
悪いですよ…」
「気にしない、気にしない…」
「有難うございます。」
食堂を出た二人は
病院の正面玄関へ向かった。
既に外来は終っていて
人の通りは少なく
通りいく人は
面会者だけになっていた。
二人はしっかりと手を繋ぎ
正面玄関に設置してある
エアーカーテンの前に立った。
「お姉ちゃん…
俺…ここから…出たい…」
「駄目よ…武…
まだ抵抗力がないから…
出たらすぐに病気に
掛かってしまうわよ。」
「それでも…出たい…
お姉ちゃん、俺…
もう一度…
外へ出たいんだ。」
「出れるわよ…
必ずね…」
「その言葉…
信じて良いの?」
武は淳の目を真剣に見ている。
淳は武を見つめながら
「必ず…出れるわ…
お姉ちゃんを信じなさい。
そして、今度は
外でデートしようね?」
「分った…」
淳は心の中で号泣していた。
「この子が外に出る確率は…」
考えまいとしていても頭の中では
数字がはじき出される。
「武…必ず…治してあげる…」
泣きたいのを必死に
堪えて淳は武の手を
しっかりと握り抱きしめた。
「必ず…二人で…
外へ出るのよ…」
「お姉ちゃん…」
「さぁ、ここからは
二人っきりの時間よ?」
にっこりと微笑んで武を見る。
「二人っきりの時間??」
武は不思議そうに淳を見た。
「そうよ…二人っきり…」
淳は武をこの時間は
絶対に来ない外来に
向かっている。
食べ終わると淳は
会計をしようとするが
「良いんだよ…
今回は
叔母ちゃんのおごりさ…」
「そ、そんな…
悪いですよ…」
「気にしない、気にしない…」
「有難うございます。」
食堂を出た二人は
病院の正面玄関へ向かった。
既に外来は終っていて
人の通りは少なく
通りいく人は
面会者だけになっていた。
二人はしっかりと手を繋ぎ
正面玄関に設置してある
エアーカーテンの前に立った。
「お姉ちゃん…
俺…ここから…出たい…」
「駄目よ…武…
まだ抵抗力がないから…
出たらすぐに病気に
掛かってしまうわよ。」
「それでも…出たい…
お姉ちゃん、俺…
もう一度…
外へ出たいんだ。」
「出れるわよ…
必ずね…」
「その言葉…
信じて良いの?」
武は淳の目を真剣に見ている。
淳は武を見つめながら
「必ず…出れるわ…
お姉ちゃんを信じなさい。
そして、今度は
外でデートしようね?」
「分った…」
淳は心の中で号泣していた。
「この子が外に出る確率は…」
考えまいとしていても頭の中では
数字がはじき出される。
「武…必ず…治してあげる…」
泣きたいのを必死に
堪えて淳は武の手を
しっかりと握り抱きしめた。
「必ず…二人で…
外へ出るのよ…」
「お姉ちゃん…」
「さぁ、ここからは
二人っきりの時間よ?」
にっこりと微笑んで武を見る。
「二人っきりの時間??」
武は不思議そうに淳を見た。
「そうよ…二人っきり…」
淳は武をこの時間は
絶対に来ない外来に
向かっている。