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淳、光と闇
第7章 小さな命 武への愛
「武!!
分る?淳よ?
お姉ちゃんよ?
しっかりしなさい!!」

懸命に呼びかける淳。

「分るよ…お姉ちゃん…」

淳はすぐにナースコールを

鳴らしてスタッフを呼ぶ。

すぐに看護師達が集まってきた。

「武君!!」


「お姉ちゃん…
さよならだよ…」

「ば、馬鹿ぁ!!
何を弱気な事を言ってるの?
しっかりしなさい!!」

「俺は…もう…
助からない…
あのね…俺は…
お姉ちゃんと知り合って…
幸せだった…」

「武!!
お姉ちゃんと知り合って
幸せなら…
これからも幸せになるのよ?
だから、死ぬなんて…
言わないで!!」

必死で武にしがみつく淳に

「無理だよ、
お姉ちゃん…
でもね、本当に
お姉ちゃんの事
好きだった…
俺…外で…お姉ちゃんと…
デートしたかった。
エアーカーテンの外で…
お姉ちゃんと
デートしたかった…
残念だよ…」

「武!!元気になって…

お姉ちゃんと
デートするんでしょ?
外へ…
エアーカーテンの外へ…
二人で出るんでしょ?

約束したよね?
武は、お姉ちゃんとの約束…
約束破る気なの?

武!!しっかりして…
返事しなさい!!
武!!」

武は淳の手を弱弱しく握って

「お姉ちゃん…
有難う…俺…幸せだった…」

そう言って目を瞑って…

二度と武は目を

開けることはなかった。

「武…??
武…??
返事をして…
目を開けて…
武…お願いだから…
武…??
… …

い、いやぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

淳は武のベッドにすがり付いて

泣き崩れていった。

「うぅぅ…
武…武…」

淳の断末魔の悲痛な叫びが

病棟中に響き渡った。

病棟に居合わせた看護師、

医師、スタッフ、患者…

誰もが淳の悲痛な叫びを聞いて

涙を流した。
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