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奪ってあげます。
第1章 逃げた鳥


(時間…過ぎちゃった……)


あからさまに暗くなった私の顔に気づいた男の人は私にハンカチを差し出してきた


「ハンカチ……?」

「貴女、とっても泣きそうな顔してるので」

「………」

「そんな顔していたら襲われてしまいますよ。よかったら貴女の家まで送らせてください」

「だ、大丈夫です」

「いえ送らせてください」


男の人は強引に私の手を握り歩き出した



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