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同級生はヴァイオリニスト
第1章 再会
会場はもう満席で私たちが席につくとすぐに会場全体が暗くなった。私たちの席は、一番前のど真ん中。
舞台そでからでてきたのは…
瀬・野・彰・也
あぁ、こっちみてる…
マイクを持った彰也は話し出した。
「皆様、本日は僕のためにありがとうございます。今日はツアー最終日と言うこともあり僕にとっては特別な日です。この特別な日を迎えられたのは皆様のお陰です。ありがとうございます!今日は楽しんでいってください!」
会場からドッと拍手が巻き起こった。
「それでは一曲目は…ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調クロイツェルです」
チューニングが終わるとすぐに曲が始まった。 バイオリンノを弾く彰也はちょっと大人になっているような気がした。
綺麗な目と小さな顔は昔と変わらなくてちょっと幼い顔だった。
全楽章弾き終わった彰也はあせびっしょりだけど笑顔だった。
最前列で絶対寝てやる!って思ってたけどこの音楽を聴いて、寝るわけにはいかないと思った。
昔の彰也とはまるで違う音楽。
彰也の音は昔と違って音で人を振り向かせられる音楽に変わっていた。