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いとかなし
第6章 君ならで誰にか見せむ
でも、それでいい。

どうせ他に渡す気なんて更々ない。

卵豆腐を食べて布団に入った糸は、まだ熱があるのか瞳が潤んで何かを訴えようとしている。

うっすら開いた唇が無防備過ぎて、宥めるように額を撫でた。

糸が眠りにつくと、背を向けて大きなため息をついた。

「病人に盛るとか、俺は中坊か…」

ちらりと糸を見る。

真千子から職場の昼時に糸の事情を聞いた時、ただ単に同情を抱いた。

本当にそんな風にフラれ、キャッシュカードまで貸すお人好しがいるのかと。

26にもなって何という警戒心の無さだと呆れた。

けれど、実際に会った糸を見たとき、そんな酷い扱いを受けてもまだ想いを捨てきれない、そんな風に想われたいと思った。
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