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渇いた人妻たち
第5章 専務夫人
 「困るわ、私には夫が居るのよ」
 「そんな事は最初から承知しているよ」
 「それが判っていても欲しいの?」
 「そうだよ、妻の居る僕が好きになる事はいけないかい?」
 「今まで不倫などした事無いのよ」
 「分かっているよ、それは良い相手に巡り合わなかったからだよ、男も女も素敵な異性を求め合うのは本能だと思うし、僕は心にある思いを正直に口にしただけだよ」
 「打ち明けられて嬉しいんだけど悩むわ」
 「今直ぐに欲しいと言っても無理な事は分かっているけど、僕の思いを解っていてくれるだけで良いよ」
 「暫らく考えさせてくれない?」
 「良いよ、良い返事を待っているよ」
 「本当に困った人ね駅長さんて」
 その夜のカラオケも終りが近づき、征男の指でイッタ明美も平静を取り戻し、征男とラストダンスをしていた。
 「さっきは凄く良かったわ、ありがとう」
 「僕も良かったからお礼なんていいよ」
 「私だけが良い目して悪いと思って、今そのお返しを考えているの」
「明美さんは明日何か予定有るの?」
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