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向日葵
第6章 逞しく生きる、女豹
 「そう、おめでとう。
良かったじゃない。
梨花の思惑通りに事が運んで」

 また梨花はクスっと笑った。

 「大変だったけど、私なりに頑張ったよ。
言葉は悪いけど、すみれが仕向けた康介君を大いに利用してね。
遊園地で置いてけぼりにされて、すみれと涼太がイチャイチャしている中で、康介君から涼太がすみれに好意を寄せているって、決定的な事を聞かされたわ。
分かっていても、決定打を打たれると悔しいもんなのよね…
これでも泣いたのよ。
泣いた私を見て康介君は焦っていたわ。
『私も涼太君が好きなの』って打ち明けたら、更に康介君が焦ってさ…
食い違った点を照らし合わせてみたら、私が康介君に好意があるってすみれから聞かされたって言うじゃない?
ヤラレター!!って思った。
だから、その日を堺に健気な女になったわ。
“友達に嵌められた可哀想な子”に徹してね。
あなたに酷いやり方で振られて、影を落とした涼太を私の方に気持ちを向ける様に一生懸命に動いてくれたのは、友達思いの康介君なのよ。
私、彼には凄く感謝してるの。
今でもうちの主人の親友なのよ」

 勝ち誇った顔をして、梨花は私を見た。
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