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続「辿り着く 先には」
第3章 『支配』
一通り買い物を済ませて、家路へと向かう。心の底で聖と夫婦ならどんな生活だったのだろうかと考えては首を振った。ありもしないことに頭を巡らせて、辛くなるのは避けたかった。背中にはまだまだ、闇が構えている気がしてなら無かったからだ。
家に着いてから、荷物を玄関に入れると二階建てになっているアパートであったが入り口は一階だ。入ってすぐは狭い玄関で、階段は人が一人通れる程だった。それなのに構わず、荷物を放り投げるように置くと振り替えって抱き抱えられ小さな階段に腰を拐われ上げられるとすかさず唇を奪われ頬にも耳にも吐息は流れた。
「聖、上がって・・・狭いわ。それに、日中暑くて汗をかいてるし・・やめて、駄目よ。」そんな言葉は全て耳に届いてはいなかった。どれだけ、我慢したと思うと言わんばかりに首筋に噛み付かれ紅い花は咲いて行く。手で制していても、力が奪われて行くのが分かった。
「あっ、駄目・・声が漏れちゃうから。人が通ったら聞こえちゃう。」眼鏡を外す仕草が色気がありすぎて、それだけで何故か子宮が疼いた。自分の体が自分の物では無いような気になって仕方がない瞬間だったのだ。それに、口端の笑みを浮かべつつ声は漏れる。
「昨日も言うたろ、羨ましがらせたらええ。どちらも若い学生の様な奴しか入ってへん。此処には女が居る言うのを隠す必要は無いんや。」
太ももを弄る手が厭らしく蠢く。耳に掛かる吐息は身を震わす。想いが溢れ出す、全身全霊での愛が支配を繰り返す。抗うことなど、もう不可能だとそう分かってしまった。堪えれば楽になるのだ。そして、本当のもっとすごい世界を見ることが出来るのだろうと思った。
そんな魅惑に勝てるはずがないと思った。人は貪欲だ、そして絢音は今までの世界を自分で変えた。この先を見てみたくないなど思うはずもなかった。完全支配の中にある、愛と快楽の扉をとっくに開けてしまったのだと分かっていたのだ。あの春の新幹線から魔王が降り立ったその時から・・・
「ご主人様、命令を。私が出来る全ての奉仕と服従を・・・快楽と愛を下さいませ。」
聖のこれ程までに満足した顔を見たのは、初めてだった。
家に着いてから、荷物を玄関に入れると二階建てになっているアパートであったが入り口は一階だ。入ってすぐは狭い玄関で、階段は人が一人通れる程だった。それなのに構わず、荷物を放り投げるように置くと振り替えって抱き抱えられ小さな階段に腰を拐われ上げられるとすかさず唇を奪われ頬にも耳にも吐息は流れた。
「聖、上がって・・・狭いわ。それに、日中暑くて汗をかいてるし・・やめて、駄目よ。」そんな言葉は全て耳に届いてはいなかった。どれだけ、我慢したと思うと言わんばかりに首筋に噛み付かれ紅い花は咲いて行く。手で制していても、力が奪われて行くのが分かった。
「あっ、駄目・・声が漏れちゃうから。人が通ったら聞こえちゃう。」眼鏡を外す仕草が色気がありすぎて、それだけで何故か子宮が疼いた。自分の体が自分の物では無いような気になって仕方がない瞬間だったのだ。それに、口端の笑みを浮かべつつ声は漏れる。
「昨日も言うたろ、羨ましがらせたらええ。どちらも若い学生の様な奴しか入ってへん。此処には女が居る言うのを隠す必要は無いんや。」
太ももを弄る手が厭らしく蠢く。耳に掛かる吐息は身を震わす。想いが溢れ出す、全身全霊での愛が支配を繰り返す。抗うことなど、もう不可能だとそう分かってしまった。堪えれば楽になるのだ。そして、本当のもっとすごい世界を見ることが出来るのだろうと思った。
そんな魅惑に勝てるはずがないと思った。人は貪欲だ、そして絢音は今までの世界を自分で変えた。この先を見てみたくないなど思うはずもなかった。完全支配の中にある、愛と快楽の扉をとっくに開けてしまったのだと分かっていたのだ。あの春の新幹線から魔王が降り立ったその時から・・・
「ご主人様、命令を。私が出来る全ての奉仕と服従を・・・快楽と愛を下さいませ。」
聖のこれ程までに満足した顔を見たのは、初めてだった。