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続「辿り着く 先には」
第3章 『支配』
階段を駆け上がらされる。上に着いて、居間に行く間も与えられずそこに、膝を付かされた。命令は常に上から降ってくる。聖の身長がこれ程の、威圧を受けたのは初めてだと心の隅で思った。支配と完全なる絶対空間を作っていく魔王。空気が変わる。

「足の指先から全てに口付けを・・・そして、服従を示せ。首輪をやろう、奴隷の証だ。」棚にあった、今朝の紅い首輪を付けられる。カシャンと音がして全ての鍵が掛かり、もうこの支配から逃れる術が無いとはっきりと認識した絢音。自ら望んだのだと、意識が飛びそうになるのを堪えて自分を繋ぎ止めた。

まだ自分も鬱から上がったばかりで、精神は整いが完全な訳ではなかった。だから魔王の支配に流される。虚ろな目でゆっくりとした動きの元に、爪先に舌を這わせた。聖の背中が震える、この瞬間こそが生きていると思えた唯一の瞬間だった。

支配の中にしか、愛は存在しなかった。純粋な気持ちなど当の昔に捨て去った。人を信じて、女を信じていたかったのに・・・母は病気で自分を十と三の時に置いて、この世を去った。飢えるほどに女の愛を望んでいた、いつも、いつも!!だが、得られたものは幻と虚栄。

妻には早くに会ったが、それも人の紹介だった。その前に愛していた女は、自ら出ていった。妻を愛してはいたが、それはいつしか家族となった。

もっと、もっと、強い思いと強い愛で世界に繋いでいて欲しかったのに。それを絢音は、意図も簡単に誰もが出来なかった激情を自分にぶつけてきた。それを楽しまないはずがなかった。

ゆっくりとした舌の感覚を味わう。見下げる目線の下には、あんなにも服従を拒んだ絢音の姿があった。美しい白い肌に映える紅い首輪。もう、手放す筈がなかった。今までの奴隷達など、溝の中に捨て去ってしまったと思える瞬間だった。

髪の毛を付かんで、顔を上げさせる。呻きと共に、歪んだ顔が愛おしい。残虐な気持ちだけが沸いた。魔王の本当の姿が、聖を影として包んだ。

何が起こったか、分からないまま頬を抑えた絢音。叩かれた右が痛かったが、考える間もなく固い猛りを口にねじ込まれた。痛む頬と口の中が犯される。侵略は突然で気持ちが整わないのを奪われるのはいつもだった。
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