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龍、人生の絆
第9章 それぞれの過去
初日が終わり

「どうだった?」

と、龍が尋ねる。

「別に…」

佐知子はそっけなく答える。

まだ、どうするか

決めていなかった佐知子。

そんなこんなで数日が過ぎて…

龍は会社を休んだ。

新聞を読んでいると…

「龍、今日は会社へ行かないの?」

「今日は有休…俺は休みだよ。」

「なんだ、
会社へ行かないのか…
つまんない…」

「行きたいのか?」

「ここにいても
する事がないから退屈。
それなら会社で
だべっているほうがまし…」

「そうか…
じゃ、会社へ行くか?」

「だって…
今日は休みでしょ?」

「実は俺もする事がない…」

「社長って暇なんだね。」

「かもな…」

二人は会社へ向かった。

「龍、いや龍さん…」

「なんだ?」

「佐知子の事…
助けてくれて有難う…」

小さく呟いて佐知子は下を向いた。

顔は赤くなっていた。

会社に着くと

龍は重役を緊急で集めた。

重役と龍と佐知子、そして優子…

行き先は庶務課。

ドアを勢いよく開けて

龍は庶務課のメンバーに告げる。
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