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第3章 心に住む魔物

さて、この日ルナは

ある問題を抱えていた。

借金の返済日が明後日に迫り

資金の調達に困っていた。

しかし、こんな事を

まさか龍に相談する訳にはいかない。

それでなくても月平均で４回

貸切で自分を指名してくれる

上客であるのでそんな事で

嫌われる訳にはいかなかった。

「どうしようかな？」

ルナは悩んでいた。

正直に龍に頼んでみようか？

確かに困った時は

相談しろと言われているが

こればかりはルナの

プライドが許さなかった。

しかし、現実には…

そんな事を思いながら

裸体にバスタオルだけ巻いて

ソファーに座り

龍が出てくるのを待っていた。

そんなルナの目に留まったのが

龍の財布であった。

「今日も沢山
お金が入っていたな…
龍さんはお金に
困っていないのかな？
羨ましいな…」

そんな事を考えながら

ルナは龍の財布をぼんやり見ていた。

それが自分の資金繰りの苦労と重なり

無意識のうちにルナの手に

龍の財布が握られていた。

財布の中には１０万毎に束ねられていた

札束が数多くあった。