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龍、人生の絆
第8章 仲間

優子だ。

「恵子ちゃん、
ちょっといらっしゃい…」

「あ~優子さんも
知らなかったんだ。
きっと優子さんに叱咤される。
どうしよう…」

ルナは狼狽した。

初日に自分の前職を明かされて

これからどうしたらいいの??

舞台袖に連れて行かれたルナは

「ごめんなさい…
隠すつもりはなかったんです。」

と泣きながら頭を下げる…

「えっ??」

優子はあっけにとられている。

「恵子ちゃん、
社長から何も聞いていないの?」

「えっ?」

「その分だと何も
聞いていないのね…
全く…困った社長だわ。」

優子は呆れたと言う

表情を見せたが

それはルナに対して

ではない事くらいは分かった。

「恵子ちゃん、
うちの会社はね。
一人を除いて全員が
前職にいわゆる後ろめたさを
持った人達なの。

恵子ちゃんと同じ
元風俗、水商売、
暴走族、麻薬常習者、
ヤクザ系、窃盗恐喝常習者…
皆、恵子ちゃんと同じなのよ。
だから何も
心配する必要はないわ。」

ルナは信じられない…

と言う表情をした。

「信じられないのは
分かるけどね。」

と後ろから声を掛けてきたのは

経理主任の由美だった。

「あ、由美主任…」

「優子さんお疲れ…」

「恵子ちゃん、
一人を除いてって言ったけど
その一人がこの由美主任です。
経理課の責任者ですよ。」

ルナは一礼した。

「ま、除いてって言っても
私は元警視庁の
余され主任だったからね。」

「でも一応一般人でしょ?」

と優子。
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