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龍、人生の絆
第8章 仲間
「じゃ、優子さんも?」

「そうよ。」

「優子さんはね。
元暴走族のヘッドだったの。
知らないかな?

「赤い蠍」

女暴走族…」

由美はルナに尋ねた。

「知っています。
かなり新聞に載っていましたから…」

ルナは答える。

優子が静かに語り始めた。

「私はね、
赤い蠍のリーダーだったの。
族員は総勢1500人。
その頂点だった。
でもね、社長とタイマンで
負けてここに来たの。

族は解散…
族員は全員社長の会社に
就職出来た。
佐知子ちゃんもその一人…
皆、最初はかなり反抗したけど
時間と共に心を開いてくれた。」

優子は続けた。

「ある時ね。
社長が私の噂聞きつけてきて
勝負しろって…
私、びっくりしたわ。
会社の社長が
族のリーダー相手に
勝負だなんて。

社長が言うにはね、
お互い命の次に大事な物を
掛けて勝負しろと。
お前はここでは
もったいなさすぎだって…

何掛ける?
と聞いたら

「俺が負けたら
俺の関連会社の
トップをお前にくれてやるって…」

あほか?って思った。
ただしお前が負けたら
その場で族は解散。
族員は俺の会社に
就職して貰うって…

お互い、一番大事な物を
かけて勝負したの。

私も売られた喧嘩は
買う主義だから受けた。
勝てたら会社が手に入る。
少なく見ても多額のお金が入るから
族員は資金で困らないと踏んだ。
勝負方法はお互い全裸になるか
負けを認めたら勝負が付く。
結果は…私の惨敗。」

「社長は強かったね。
私も立場上現場にいたけど。」

由美は溜め息をついた。

その頃の由美は警察だ。
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