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止められなかった…
第22章 穏やかな時間…
髪が乾くと、峻くんはベットから降りて、今度は私にドライヤーを手渡した。

“次オレの番”

私は立ち膝で乾かし始めた。

してもらったのも、してあげるのも始めてで、不思議な気分だった。

峻くんの周りを一周して前髪を乾かした所でスイッチを切る。

“できたよ…”

ドライヤーを棚に置こうと体の向きを変えた瞬間、腰をグイッと引き寄せられた…

“わっ!!!”

バランスを崩し座り込んだ場所は、峻くんの開かれた脚の間…

咄嗟に『ごめん…』と退けようとする私を止めに入る…

“全然”

たった一言を返し、やんわりと腕を回す。

峻くんの曲げられた両脚と長い両腕の中に、私の身体はスッポリと収まっていた。



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