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女医の診察日誌
第9章 人目を避けて
 その間に、理恵が精算を済ませて、バスタオルを持って、浴

室から出てくる彼を待ち伏せしていた、そして出てきた彼の全

身を、子供にするように優しく拭き上げたのである。

 勇次の車を停めてある駐車場に帰り着いたのは、五時過ぎで

あった。

「勇次さん今日は本当に良かったわ、有難う、また貴男の声が聴き
たくなったら、電話してもいいの?」

「僕の方こそ、良いめをさせてもらって感謝してるよ、有難う
それと、こんな声で良かったら、何時でも電話して良いよ、この後は
実家へ行くのだろ、くれぐれも気を付けるのだよ」

「ありがとう、勇次さんもね」
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