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第12章 訃報の後に

　勇次と理恵が、お泊りデートした翌週、火曜日の朝に注文し

てあった車の販売店から、勇次の許へ、全て完了した旨の連絡

が来たので、直ぐに納車してもらい、翌日に来るであろう、理

恵からの連絡を待っていた。

　勇次のケータイが鳴った、やはり相手は、天使 №1であった。

その内容は、驚いたことに、デートの打ち合わせではなく，

訃報だった。

　それは理恵の夫が、終業前に職場で、くも膜下出血で倒れ、

病院に搬送されたが、手遅れだったそうで、間もなく息を引き

取ったとの知らせが、理恵に届いたという内容であった。そして

理恵は、診察を待っていた全ての患者を診終り、今から病院に

駆けつけると云っていたので、葬儀の場所と時間が、決まったら

連絡をくれるように、車の運転にも気を付けるようにと、つけ加

えてから切ったのである。