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太陽の下で
第4章 上弦の月
放課後話があるからと、人の少ない屋上へ繋がる踊り場に呼び出された。

彼女からの呼び出しに、もしかしてなんて期待が膨らんで、顔がにやけるのを隠すのに必死だった。


約束の場所に行くと、「小宮くんさ、私のこと好きでしょ?」唐突にそう聞かれた。

驚いて何も答えられずにいると、「ね、好きならいいよ」って僕の手を取って、彼女は自分の胸に僕の手を置いたんだ。

状況が飲み込めなくて、「いや、ちょっと、なんで!?ごめん!」って単語しか発せない僕が手を引っ込めようとしても、彼女は僕の手を掴んだままだ。

女の子の胸って本当に柔らかいんだ、頭の片隅でそんなことを少しだけ思ったっけ。

その時、パシャッと音がしてビックリすると、携帯のカメラをこちらに向けた女の子が2人、そこにいた…。

後から来た2人は、僕の好きな子と仲良くしている女の子たちだった。

事態が少しも飲み込めない僕に、女の子たちは言った。

「小宮くん、遥のおっぱい触って興奮しちゃった?勃ってるんじゃない?」

キャハハハって3人が笑った。

遥と言うのが僕が密かに想いを寄せていた女の子だったわけだけど、彼女も楽しそうに笑っていた。

「小宮くんの恥ずかしそうな顔サイコー!ねぇ遥、このままじゃ小宮くんかわいそうだから、ヤらせてあげなよ」

「そうだよ、おっぱい触っただけで硬くなっちゃって、小宮くん初めてでしょ、遥に気持ちよくしてもらいなよ」

3人が僕の下半身を確認するようにベタベタと触っていたことも、僕の身体が情けないほどに反応していたことも、まだ手を掴まれて胸を触ったままでいたことも、3人が僕をからかって仕掛けたのだと言うような会話も、なんだか遠い世界のことのようだった。
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