この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
太陽の下で
第5章 十三夜
相変わらず広野さんは授業にやってこない。

デートが忙しいのか、なんとなく面倒で来ないのか。

彼女の顔を見ても、少しも動揺しない自分を確かめたかったのに、それが叶わない。

キスをした夜が頭にちらつくけれど、そんなことは頭から追い出して、目の前にいる生徒たちとの授業に集中しなければ。

そんなことを繰り返すと、いつも以上に疲れていた。


職場を出ると、すっかり冷たい空気が張り詰めていて、その凜とした空気に丸まった背筋が伸びた。

冬の始まりであるこの時期の、寒くなってきた夜の空気が僕は好きだ。

疲れた心も身体も、情けない記憶も、振り切るように早足で帰っていると、無意識にいつものコンビニに視線が向いた。

たった2回、そこから呼ばれたことがあるだけなのに、すでにそこは、広野さんがいるかもしれない場所として、僕の心が記憶したようだ。

今日はいないのか

ほんの少しの残念と、ほっとする気持ち、自分でもどうしたくて、何を望んでいるのかよくわからない。

再び足早に家に向かおうとすると、コンビニを通り過ぎる時に小さな小さな声が聞こえた気がした。

「…せい。」
/30ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ